バラの小径はもうすぐこんな感じになります
（Last Updated:：2023年4月15日)
お洒落をしろと言われましても・・・。
野田敦子（コピーライター）最終回
【１２】装いは決意表明
明日が見えないときにこそ
いきなり私事で恐縮ですが、この連載を執筆中の２０２２年８月初旬、約４年間の
闘病を経て夫が亡くなりました。
悲しみに浸る間もなくバタバタと迎えた告別式前日のことです。鏡の中に
「白髪の目立つ、老けてやつれた、みすぼらしい自分」を見つけてびっくり仰天。
長年連れ添った夫を亡くした傷心の身とはいえ、あまりにひどすぎる。
きちんと身なりを整えて参列者を迎えるのが喪主の務めだぞ。いかん。なんとかせねば。
納棺式の後、ドラッグストアに駆け込み、ヘアカラー剤を買いました。リビングで一人
前髪の生え際にピタピタとカラー剤を塗りつけながら、この夜の自分を一生忘れない
だろうと思いました。いつか見た人気ドラマの「泣きながらご飯食べたことがある人は
生きていけます」というせりふを思い出し、「泣きながら髪を染めたことがある人も、
生きていける」と心の中でつぶやきました。涙こそ流していなかったけれど、何もかも
どうでもよくなったときに自分の身なりを整える行為は、「明日も生きる」という無言の
決意表明だと知ったのです。
人生には、思いがけない出来事が待っています。私も数年前には想像していなかった
現実を生きている一人。これからも楽しいことばかりではないでしょう。
自身の病や大切な人との別れに向き合うことがあるはずです。
それでも、いや、そうだからこそ身なりを整え、おしゃれをして「明日も生きる」意欲を
失わずにいたいと思います。
完璧なんて目指さなくてもいい。今までと同じく「手抜き」と「一念発起」を繰り返しながら
私なりのおしゃれデコボコ街道を歩いていくつもりです。 あなたも、あなただけの地図を
手におしゃれの旅を続けてください。周りの景色を楽しみつつ、のんびり行きましょう。
（おわり）
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【１１】人生のコーディネート
自分と周囲のハーモニーを
鏡、見ていますか？「昔ほど見ない」という人が多いのではないでしょうか。
私などその典型例。若い頃は家でも街でも鏡でチェックしていたのに、
あの熱意はどこへ行ったのか。そもそも、なぜあれほど自分に関心があった
のでしょう。
おそらく原動力は、自己愛です。若さゆえのナルシシズム。当時は、自分と
自分の未来にしか興味がなかったし、それだけで精いっぱいでした。
よくもパッとしない顔を飽きず見ていたものです。若さってすごい！
今の私に、あの頃の情熱はありません。それなりに忙しいのもありますが、
一番の理由は、「自分を見る」より「自分以外を見る」ことの方が楽しくなったから。
この世界は、ありとあらゆる種類の美しさに満ちていると気づいてしまったのです。
四季折々の自然も、芸術もエンタメも世界のニュースも、人々の言葉や表情も、
動物たちの愛らしいしぐさも、興味の尽きないものばかり。
もし、あなたもそうなら、自分自身への関心が低下したからといって落ち込む
ことはありません。ナルシシズムを脱却し、他者へと視野が広がった証拠。
つまりは、大人になったのです。そんな大人がよりすてきになるには、好きな
ものに囲まれて生き生き暮らす自分を思い描き、その実現に向けて努力する
必要がありそうです。何を着て、何を語り、何をしていたいのか？
どんな人に囲まれて暮らしたいのか？
おしゃれを、服やヘアメークで完結させるのでなく、周囲の人々や風景、住まいの
インテリアなどまでイメージし、そこに調和する自分をつくる・・・。
視野が広がったからこそ可能はトータルコーディネートです。
５０代からのおしゃれは「『観客』のいない舞台に立ち、自らを鼓舞しつつ楽しむもの」
だからこそ、自分の美意識で、人生という劇場全体を満たそうではありませんか。
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〈４月のケーキ・メニュー 〉4 /4, 7 ・・・・ ニューヨークチーズケーキ ・・・ そろそろ食べたいカフェの定番、
4/14,18 ・・・・ 抹茶シフォンケーキ ・・・ 食べ損ねたご常連のリクエストに応えて
4/21,25 ・・・・ チョコレートブラウニー ・・・ クルミとドライフルーツ色々入れます
4/28 ・・・・
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